日本では毎年8月になると、原爆が投下された広島と長崎で慰霊祭や平和記念式典が執り行われます。
その第81回目にあたる今年は高市総理大臣も式に参列し、日本における「非核三原則の堅持」を声高らかに謳(うた)うとともに、核兵器のない世界の実現に向けた取り組みを推進していると公言されています。
核兵器の恐ろしさを身をもって体験された被災者の皆さんにとって、こうした原爆イベントの開催は当時のつらく苦しかった思い出を呼び起こし、それを声に出して語られる体験談の生々しさが、今の日本の下支えとなっていることはもはや言うまでもありません。
実際に原爆投下を目の当たりとしながらも、からくもその圧倒的な熱量と衝撃波から逃れ生き延びられた被爆体験者から語られるのは、「黒い雨」と「死の灰」という共通の言葉に尽きると言っても過言ではありません。
爆発の際、数万度にも達するという高熱で地上のあらゆるモノを一瞬で溶解し、それら分子がキノコ雲とともに空中へと巻き上げられ、分子の再結合が行われながら冷えて地上に落下してくるこの現象は、今となってはどこか日本の夏特有の気象現象を連想させるものかもしれません。
また分子再結合の際には、核爆発によって生成・拡散される多量の放射性物質とも結合し、更には降り注ぐ雨や灰に高密度・高線量の放射線が融合することで、それに触れた人体が被ばくし体内細胞に悪影響を与え、時にそれが致命的な細胞破壊をもたらすということが、その身をもって生々しく語られている真実と言えるでしょう。
上の画像は肺がんで亡くなられた内部被ばく者の細胞組織を調べた結果、実際に細胞内に穴が開いている状態が観察されたことにより、これをまとめた長崎大学研究チームの論文で公表されたものです。
この穴は"デスボール"と呼ばれていて、今も被爆体験者や支援者の間ではこの恐怖が常に共有され、内部被ばくの真の恐ろしさを伝え続けています。
ただこの報道番組では、デスボールについてこれ以上詳しいことを報じられていなかったのが残念です。
このデスボールが癌細胞との因果関係として証明されれば、いまだ国から被ばく認定されていない被爆体験者の多くの方々にとって、報われた一生として終を迎えられると思えるからです。
地球は宇宙から常に放射線を浴び続けていて、その多くは人体を貫通するものさえ珍しくありません。
ただそうした自然放射線量のほとんどは人体にとって無害なほど微量なもので、万が一ある程度傷ついても細胞が自己修復してくれるからこそ、何事もなく健康でいられるとも言えそうです。
その一方核爆発により生成・拡散される放射線量は桁違いに高く、ごく短時間浴びただけでも深刻な細胞破壊が進み、次第に人体機能が麻痺していき機能停止とともに致死へと誘われることになります。
また一部の研究結果では、個体差によっては自然放射線でも発がん性のリスクが高まるという論文もあるようで、少なくても地球にいる限り放射線の呪縛からは逃れられないと言えるでしょう。
私たちが普段目にしている太陽は、地球から遠く離れた宇宙空間に存在している巨大恒星ですけど、その原理を応用した核兵器はまさに地上で太陽のミニチュアを発生させるものと言えます。
そんなミニチュア太陽と言えど、その凄まじい威力の程は地球上のいかなる生命をも圧倒するほど強く、これを人類は一瞬でその多くを消失させることができる殺戮(さつりく)兵器として利用しているのが現状です。
でもこの原理はそもそも兵器として利用するためだけのものではなく、それこそ太陽のように本来生命の存続や技術の繁栄などになくてはならない用途として転用できるはずです。
人類史上技術の革新は真っ先に軍事転用ありきの時代でしたけど、太陽のミニチュアを作り出せるまでになった人類の英知があるのなら、まず先にすべての人類にとって安寧な生活を約束できる使い方ありきだったのかもしれません。
聞いたところでは、あのイランでは核融合発電を目的とした核開発が行われているとも言われていて、もしそれが真実だとしたらこの戦争を起こしたもう一つの理由には、本来あるべき技術革新を力で阻むという恣意的な思惑も見え隠れしてきます。
力を求め過ぎた国と、太陽に魅了された国。。。
こうした国々がこれからの人類にとってどのような存在となるのか、まだ誰にも分かりません。。。
そして何より世界唯一の被爆国日本として、やらなければならないことはもう分かっているはずです。。。